【中田浩ニ 視点】ベルギーの精度高いショートカウンター 日本も参考に(スポニチアネックス)

◇W杯・3位決定戦 ベルギー2―0イングランド(2018年7月14日 サンクトペテルブルク

 ベルギーのカウンターの鋭さが勝因だった。前半4分に先制し、その後は5バックでブロックをつくって守り、チャンスにはカウンターで攻めた。先制点はルカクから左のシャドリに展開し、右サイドから走り込んだムニエが決めた。早い攻めで、ルカクがうまくボールコントロールし、シャドリへのパスも抜群。ムニエが走り込むタイミングもよかった。日本戦の決勝点と左右が逆だが同じ形で、共通意識を持った精度の高いショートカウンターだった。こういう攻め方は今後、日本もチームの戦い方として必要だと思う。

 後半は、リンガードとラッシュフォードを入れて個で仕掛けたイングランドに主導権を奪われたが、リードしている分、余裕もあった。後半25分の決定的なピンチもDFがよく戻って防いだが、流れがいいときはこういうプレーが出る。日本戦で苦しんだことでチームが成長した。イングランドが準決勝から中2日で1日少なく、先発を5人入れ替えなければならなかったことも味方した。 (元日本代表DF)