「ボールガールで一緒に戦えた」 市浦和に直訴で入部(朝日新聞デジタル)

(16日、高校野球南埼玉大会 朝霞6―2市浦和)

 使い込んだグラブを手に、市浦和のユニホーム。三塁側ベンチ横で、青いヘルメットをかぶった広瀬毬子(まりこ)部員(3年)がボールガールを務めた。イニングの合間に球審に新しいボールを手渡す。三回と六回のグラウンド整備ではトンボを手に真っ先に飛び出した。

 2歳上の兄を追い、小学生で野球をはじめた。市浦和の学校説明会で野球部入部を鈴木諭監督に直訴し、受験を突破して部員に。試合には出られないが、一塁手として男子と練習に励んだ。1年の女子部員2人は広瀬さんをみて入部した。

 市浦和は一回表に2点を先行したが、直後に5点を奪われるなどして敗れた。広瀬さんは涙を拭いながら「ボールガールでグラウンドで一緒に戦えた。悔いはないです」。選手たちと並んで応援席に頭を下げた。=朝霞市