手書きスコアボード、最後の夏 藤沢の昭和レトロ球場で(朝日新聞デジタル)

(16日、高校野球神奈川大会)

 「昭和のレトロ球場」ぶりが際立つ神奈川県藤沢市の八部野球場で、長年おなじみだった選手や審判の名前を手書きで書き入れるスコアボードが、神奈川大会では今年で見納めになる。年末から改修工事に入り、来春から完全電光掲示式に生まれ変わる。

 いまのボードは1985(昭和60)年、球場の改修工事に合わせて設置された。神奈川大会では、球場補助員を務める地元・藤嶺藤沢の控えの野球部員4人がボード裏の作業室で汗だくになって作業をする。白い粉を水で溶き、スポンジやはけをひたして鉄板に書き入れる。出来上がると回転式のボードにはめ込む。

 1年の府川慎吾君は「鉛筆とは勝手が違い、慣れるのが大変でした」。今大会、八部野球場での試合は19日まで。2年の長瀬史也君は「最後まできちんと頑張ります」。(小北清人