西日本豪雨 「支流」の危険性 関西は?(関西テレビ)

水害の専門家・高橋智幸教授。岡山県倉敷市の氾濫現場を調査し、「関西で起きてもおかしくない」と警鐘を鳴らします。

関西大学 高橋智幸教授】
「ここが特別な場所ではなくて、こういったことはそれ以外の地域でも起こる。決して人ごとではない」

高橋教授が指摘する河川の危険性。そのひとつに「支流の氾濫」を挙げます。

京都府福知山市でも由良川の支流が氾濫。大きな川よりも先に小さな川が急激に増水し被害を拡大させました。

今回の豪雨では、関西・徳島でも国と府県が管理する川だけで20以上の川が氾濫、少なくとも50の川が氾濫の危険がある水位にまで到達しました。

氾濫危険水位に迫った川も数多くあり、大阪府高槻市を流れる淀川の支流・芥川もそのひとつです。

関西大学 高橋智幸教授】
「いまは子どもたちが遊んでいますが、それくらいの川なんです。運よく越流はしていなかったが、間一髪なところにあった」

いつもは水位が40センチほどの芥川。しかし、今月5日には雨が降り始めてから水位が徐々に上昇。氾濫危険水位まであと60センチに迫り、普段見える遊歩道も浸かってしまいました。

関西大学 高橋智幸教授】
「関西でも広い範囲が氾濫するというよりは小さい川の周辺で局所的に被害が発生するような洪水のリスクがある」

さらに、関西にはこの芥川のように、周りの住宅よりも川の底が高くなっている、いわゆる「天井川」といわれる川も多く、一度水が溢れ出すと浸水の被害が拡大しやすいエリアもあります。

気になるのは、自分が住む近くの川にはどんな危険があるのかですが、実はそうした情報の多くは各自治体が作成・公表している「ハザードマップ」にすでに記されているのです。

関西大学 高橋智幸教授】
「この地域であふれた場合にはこれくらいまで広がるとわかっている。豪雨を契機に、自分たちの周辺のリスクを知るという意味で行動して欲しい」