神戸いじめ問題 再調査委が初会合 「遺族に寄り添い調査」、年度内に報告書(産経新聞)

神戸市で平成28年10月に市立中学3年の女子生徒=当時(14)=が自殺し、いじめの内容を記した調査メモが市教育委員会の首席指導主事の指示で隠蔽(いんぺい)された問題で、いじめと自殺の因果関係を改めて調べる再調査委員会の初会合が16日、開かれた。遅くとも年度末をめどに調査報告書を提出する方針。

 再調査委は、遺族側の意向を踏まえ弁護士や臨床心理士ら計5人で構成。久元喜造市長は今年4月、いじめと自殺の因果関係を不明とした市教委の第三者委員会による調査報告書の内容が不十分として、再調査委の設置を明言していた。

 この日は、女子生徒の母親が「学校で何があったのか事実を明らかにしてほしい」と意見陳述。神戸大大学院の吉田圭吾(けいご)教授を委員長に選任し、今後の活動方針などが話し合われた。会合後に会見した吉田教授は「遺族に寄り添いながら調査を進めたい」と話した。