平壌郊外に秘密ウラン濃縮施設 米が追及、北朝鮮は否定(朝日新聞デジタル)

米オンライン誌「ディプロマット」は16日までに、北朝鮮の秘密ウラン濃縮施設「カンソン」が平壌郊外の千里馬(チョンリマ)にあると衛星写真付きで伝えた。複数の日米韓筋によると、訪朝したポンペオ米国務長官が、北朝鮮の金英哲(キムヨンチョル)朝鮮労働党副委員長に秘密施設の存在を問いただしたが、英哲氏は否定したという。

 アジア太平洋地域の外交・安全保障を専門とする同誌によると、米ミドルベリー国際大学モントレー校不拡散研究センターのチームが北朝鮮政府要人の行動記録や衛星写真などを分析。米政府当局者も同誌の取材に対して事実関係を認めたという。

 北朝鮮のウラン濃縮施設をめぐっては、米専門家は長年、寧辺(ヨンビョン)とは別の施設が存在するとみてきたが、詳細は不明だった。米ワシントン・ポスト紙が5月、米情報当局者の話としてカンソンという名称の秘密ウラン濃縮施設が存在すると初めて報道。6月には寧辺のウラン濃縮施設の2倍の能力をもつ可能性を報じたが、場所は不明だった。