足つった相手投手へ、ドリンクや冷えタオル 監督も称賛(朝日新聞デジタル)

(15日、高校野球三重大会 川越3―2四日市農芸)

 激闘の末、惜敗した四日市農芸だったが、1点を追う九回表の攻撃で、フェアプレー精神を見せた。

 八回まで2失点と好投していた川越の今井健斗投手(3年)が116球目を投げた時、暑さで足をつって動けなくなった。すると、四日市農芸のベンチでは「早く手当を」などと声があがり、選手数人がマウンドへスポーツドリンクや、冷えたタオルを届けた。

 マウンドでつらそうにしていた今井投手は、この場面で降板したが、笑顔を見せた。「本当に良いチームだった。農芸の分も頑張りたい」

 四日市農芸の下村尚監督は「選手たちが自発的に相手選手の救護に加わってくれた。勝負も大切だが、相手があっての高校野球。フェアプレーを実行してくれて指導者としてうれしい」とたたえた。(村井隼人、大津正一)