カイザースクルーン完勝!相沢厩舎、4頭目新馬勝ち(サンケイスポーツ)

2歳新馬戦が絶好調の相沢厩舎から、また1頭素質馬が勝ち上がった。15日の福島5R・2歳新馬戦(芝1800メートル、15頭立て)は石川裕紀人騎乗で1番人気のカイザースクルーン(美・相沢、牡、父ルーラーシップ)が2番手から3コーナー過ぎに先頭に立つ積極的な競馬で押し切った。タイム1分51秒1(良)。この後は放牧で、秋に備える。

 首を下げた重心の低いフォームで芦毛が躍る。4コーナーを先頭で回ってきたカイザースクルーンが、直線で後続を突き放す。大勢が決してから2着馬に詰め寄られたが、3/4馬身の着差以上の完勝だった。

 「調教がもうひとつで新馬向きとはいえなかったので、半信半疑でしたけど、そのぶん積極的な競馬をしました。きょうは能力で勝ってくれましたね」

 石川騎手がレースを振り返る。素質の高さは感じていたが、調教で動かないので直前のトーンは上がらなかった。それでも「前を追いかけるというよりも、後ろから来ると頑張る」という特徴をつかんでおり、2番手追走から、早めに先頭に立つ積極的な騎乗につなげた。

 これで相沢厩舎の2歳馬は、6頭がデビューして4頭が新馬勝ち。石川騎手が「相沢厩舎の新馬は神がかってますね!」というほどだ。相沢調教師も「安心したよ。人の方がプレッシャーがあったから」と、人気に応えてホッとした様子。オークス3着だった母アイスフォーリスも管理し、その初子だけに喜びもひとしおだ。

 「暑い時期に無理をさせたくない」とトレーナー。この後は放牧に出して成長を促し、秋に備える。石川騎手は「新馬向きじゃなくて、これからの馬だから新馬戦を勝てたのは大きいですね。課題はあるけど能力はありますから」と、期待を寄せる。どんな成長した姿を見せるのか、秋が楽しみだ。 (柴田章利)