ダルビッシュ、キャッチボールの間隔32メートルまで伸ばす「自信になった」(スポーツ報知)

上腕三頭筋の腱炎で故障者リスト入りし、再検査で右肘の炎症などが判明したカブスダルビッシュ有投手(31)が15日(日本時間16日)、遠征先のサンディエゴで、隔日で行っているキャッチボール後に報道陣に現在の状態を説明した。

 9日にキャッチボールを再開してから4度目となったこの日は、距離を約32メートルまで伸ばし、投本間の距離では力強く腕を振る場面も。「この2日間トレーニングをして、肘のバランスが取れている感じがした。(距離を)短くして強く投げられたのが自信になった。前を向けるような状態だった」。一歩ずつではあるものの、順調な回復を実感している様子だった。

 オールスター休暇中も1日おきに距離を伸ばしながらキャッチボールを行う予定で、周囲は早い復帰を期待するが、ダルビッシュ自身は「自分の感覚がいいと思ったら(ブルペンで)投げるタイミングだと思う。段階をしっかりと踏んでいきたい」。6月下旬にはマイナーでのリハビリ登板までこぎ着けながらも、症状が悪化してしまった経験があるだけに慎重な姿勢を崩さなかった。

 前半戦はこの日で終了。故障が長引いている影響もあって8試合の登板に止まり、1勝3敗、防御率4.95と不本意な成績に終わった。球宴に選出された昨年の同時期を思い返しながら「去年の今ごろは、まさか投げてないとは思ってなかった」と素直な言葉で悔しさを表した。

 後半戦へ向けた意気込みを問われると「痛みなく試合で投げること。まずはブルペンで違和感なく投げられることがなによりの望み」。控えめながらも、8月中の復帰を目指す右腕の言葉には力がこもった。(穐村 賢通信員)