大阪桐蔭・柿木から3打数3安打 公立校3番の調整見事(朝日新聞デジタル)

「今まで対戦した投手で、一番速かった」。北大阪大会2回戦で大阪桐蔭と対戦した四條畷の3番奥田菖斗(あやと、3年)は言った。だが、結果はどうだろう。最速150キロ近い大阪桐蔭のエース・柿木から3打数3安打。チームは0―9で敗れたが、見事な打撃を披露した。

 一回の第1打席。2、3球目の直球を続けて空振りしたが、「振らないとタイミングが合わせられない。あれで調整できた」。5球目の直球を、詰まりながらも中前へ打ち返した。

 対戦が決まってから、柿木の映像を見ながらタイミングを合わせる練習をした。「球は速いけど、フォームが大きいので足を上げるタイミングはいつも通りでいい」という結論。2年生だった昨夏もクリーンアップに座った3番打者は、四、六回にも安打を放ち、意地を見せた。

 「やったるぞ、という気持ちだった。春は(同じ公立の)寝屋川も大阪桐蔭といい試合(5―4で大阪桐蔭の逆転サヨナラ勝ち)をしていたし、自分たちもと思っていた。3打数3安打も打てると思っていなかったけど、チームが勝つことを目指して打った結果です」。その表情はすっきりとしていた。=シティ信金スタ(山口史朗)