<西日本豪雨>金融支援中心に 農業、中小企業向けに第1弾(毎日新聞)

政府は16日、西日本豪雨で被災した農林漁業者や中小・小規模事業者向けの第1弾の支援策を発表した。金融支援が中心で、農家や企業の早期事業再開を後押しする。今後も被災地の要望を踏まえて追加支援策を講じる。

 安倍晋三首相は16日、首相官邸で開いた非常災害対策本部会議で「被災した農林漁業者や中小・小規模事業者の不安を解消し、経営再開に向けた一歩を踏み出せるよう全力を挙げて支援する」と表明。追加支援策について「スピードが勝負だ。速やかに取りまとめてほしい」と関係閣僚に指示した。

 農林漁業者向けの支援は、農地や水路などの早期復旧▽農業共済の共済金の早期支払い▽災害関連融資を5年間無利子化▽営農再開に必要な農業機械の導入支援--など。中小・小規模事業者に対しては、債務の返済を猶予するほか、小規模企業共済契約者への貸し付けを拡充する。首相は「一社一社に政府職員の担当を決め、それぞれのニーズにきめ細かく対応するオーダーメード型支援で取り組む」と述べた。

 菅義偉官房長官は会議後の記者会見で、農林水産関係の被害額は481億円に上ると説明し、「今後、増加が見込まれる」と述べた。【浜中慎哉】