<国会最終盤>与野党、攻防が大詰め 自公、IR法案最優先(毎日新聞)

◇野党は内閣不信任決議案提出などでぎりぎりまで抵抗の構え

 国会は22日の会期末に向け、与野党の攻防が大詰めを迎える。参院の定数を「6増」する公職選挙法改正案と、カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案の成立を最優先する自民、公明両党に対し、野党は内閣不信任決議案提出などでぎりぎりまで抵抗する構えだ。

 与党は17日の衆院政治倫理・公選法改正特別委員会で、すでに参院を通過している公選法改正案を採決し、同日中に衆院本会議で可決、成立させる方針。野党は古屋圭司衆院議院運営委員長(自民党)の解任決議案などを検討している。

 IR実施法案は、17日の参院内閣委員会で安倍晋三首相が出席して質疑が行われる。西日本豪雨に対応する石井啓一国土交通相がIR実施法案も所管しているため、野党は「豪雨災害に専念すべきなのにカジノを優先している」(立憲民主党枝野幸男代表)と批判を強めている。与党は19日に内閣委で採決し、20日の成立を期す。

 受動喫煙対策を強化する健康増進法改正案は18日にも参院本会議で可決、成立する見通し。憲法改正国民投票制度を微修正する国民投票法改正案は、与野党対立のあおりで継続審議になる方向だ。【村尾哲】